破談…。招待客も痛手はあります…

破談…。招待客も痛手はあります…

結婚式に関連することで、一番したくないことと言えば…そう、キャンセルですよね。

もちろん人間同士のことですから、
「この人と一生添い遂げる!」
と思った気持ちが変化してしまうことは、致し方ないですし、愛情が冷めてしまったのに無理して結婚、そして即離婚…。
それよりは婚約破棄、結婚式キャンセル…いわゆる「破談」のほうがダメージは少ないです。
披露宴中止のお知らせの発送やらキャンセルの手続きやら、やることはてんこもりで、しかもネガティブな作業だから、当人たちはなかなか大変ですが…。

しかし、結婚が取りやめになって大変な思いをするのは、どうやら当人たちだけではないようです。

今回はそんな体験談を、出席予定だった新婦のご友人、絵美(仮名)さんが寄せてくれました。


友人のA子カップルが約3年の交際期間を経て、結婚することになったと聞きました。
普通であれば、祝福の気持ちが沸いてくるものだと思いますが、私たち友人一同は心配のほうが先に浮かんでしまいました。

何に心配していたかというと、それは
「え?本当にあの人と結婚を決めて大丈夫なの?」
ということです

A子も彼も、友達としてはとても優しくて楽しい相手なのですが、少し生活感が無く、ふわふわしたところがあって…。

たとえばA子彼には、彼の多額でも無いけれども数十万の借金がありました。
生活に困窮しているわけではないのですが、計画性が乏しく、趣味の車やら何やらでとにかく自分の給料を好きなだけ考え無しに使っちゃうタイプ。

一方、A子もまた、当時24歳で世間的には少し早め?の結婚だったし、悪い子ではないのですが、何しろ周りの友達や環境に流されやすい子でした。

3年の交際期間があるとは言え、あの二人に結婚は早いのではないか?
そもそもなぜ今なんだ?こんなに急に…?

心配した友人一同で結婚の理由を聞いたところ、

「共通の友達で、B子夫婦っているじゃない?最近よく一緒に遊ぶんだけど、あの家族を見てると、『家族ってすてきだなー』って憧れちゃったの♪」

たしかにB子夫婦は、妻も夫も自立した大人の夫婦で、また子供さんもモデルさんのような美男子赤ちゃんで、絵に描いたような理想の夫婦でした。

しかしそのB子夫婦が以前に言っていたことですが、

「結婚というのは一生寄り添い助け合い生きていくって言う誓いを立てるもの。
『この人が例え寝たきり病人になったとしても、私はずっと支えて生きていく!!!』
くらいの重大な決心が必要な事」

それと比べるとA子夫婦には何か、覚悟が足りないのかなぁ…?という印象は拭えませんでした。

だからその話を聞いた少し後、私の家に披露宴の招待状が届いたときも、なんとなく心の底からお祝いする気にはなれませんでした。

でも、お祝いできないからと言って出席しないのもなんだか大人げないし、もしかしたら結婚準備の中で二人とも成長して、幸せになるかもしれないし…!
というわけで、出席に○をして返送。

私にとって親族以外の結婚式に出席するのは初めての経験でした。
親や年上の友人に聞きながら、出席するに当たって必要な準備を始めましたが…別に私が結婚式をするわけじゃないはずなのに、
「え!こんなに必要なことがあるの!?」
と準備することの多さに慄きました…。

まず装いのことだけ考えても
・美容院探しとリハーサルと予約(早朝セットしてくれるところを探さなきゃ)
・衣装一式(ドレス、羽織モノ、パーティバッグ、靴、アクセサリー…)

それ以外にも
・ご祝儀(最低三万円って若者には打撃…)
・お休み取得するための会社への言い訳
・余興やスピーチの練習

特に、結婚式用のお呼ばれドレスなんて、普段の生活では使うこともないものですし、初めての結婚式参列ですから、何を選べばいいのかぜんぜんわからなくて…。
お店の人や、年上の友人にアドバイスを貰いながら、ああでもないこうでもないと悩みに悩んで決めました。
結局衣装総額で10万円以上。
若者だった当時の自分には相当な出費で、レジでお札を出した時、手が震えたことを覚えています…。

それでも準備を進めているうちに私たち友人一同の微妙な気持ちも徐々に薄れて行き、
「まあ、何はともあれおめでたいことに違いはないのだから、気持ちよく出席して祝おう!」
というふうに、気持ちも変化していきました。

が…。

やはり、最初の予感は正しかったようです。
挙式予定のちょうど1ヶ月前くらいだったと思いますが、A子カップルから封書が届きました。

『誠に勝手ながら、今回の挙式を取り止めにします。
ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします』

残念な気持ちもありましたが、心のどこかで予感は出来ていたため、
「やっぱり、こうなったか…」
とため息で受け取りました。
そうは言っても、みんなで練習した余興のことや、休めるように協力してくれた会社のみんなのことを考えて、自分が当事者なわけじゃないのに、申し訳ないような悲しいような、なんともいえない感情が沸いてきて、しばし呆然としていました。

そして、そんな感情が通り過ぎて、思い出しました。

あぁぁぁぉ!!!!ドレスやら、美容院の予約やら、どうしよう!?

衣装一式揃えるのだって10万円以上かかったし、美容院だってリハーサルまでして予約したし、ネイルサロンの予約だって入れてるのに!

美容院やらネイルは、あわててキャンセルの電話を入れましたが、衣装だけはなんともならず…。
使う予定のなくなった参列者用ドレス一式は、押入れに直行することになりました。

ちなみにA子夫婦の婚約破棄の理由は、準備の大変さにマリッジブルーになったA子が占いにハマり、占い師さんに
「彼氏との相性は最悪よ」
と言われ、A子から一方的に別れを告げたそうです…。
確かにマリッジブルーは大変なことだと思いますが、やっぱり覚悟というか、
「そこまでの決意で結婚に望んだわけではなかったのだな…」
と、A子に対していい加減な印象がついてしまい、なんとなくそのままA子とは疎遠になってしまいました…。

そして、例の参列者ドレスの行方ですが…。

実は私はその後すぐ、日本を離れ留学をしました。
そして現地で知り合った彼と結婚し、海外に定住してしまったのです。
当分帰国する予定もなく、日本の友達の結婚式に参加する事も容易ではないので、あのドレスは未だ誰にも使われず実家のクローゼットにしまってあります。
なんせ、海外の結婚式って至ってシンプルだから、友達の結婚式に参加しても、日本みたいに派手なドレス参列者が着てたら逆に浮いちゃうんですよね…。

次に帰国した時に、質屋かオークションにでも出すことにします。


<今日のケーススタディ>

絵美さん、貴重な体験談をありがとうございました。

日本ブライダル事業振興協会の発表に基づく日経新聞の記事によりますと、結婚式を直前でキャンセルする割合は多い会場では一割。
理由に関しても「親族の不幸」や「病気」ではなく「破談」が一番多いそうです。

人生をやり直したり道を選び直すのは本人の決断しだいですが、万が一そう言った悲しい事態になったときに、ご招待していた友人や親族に対応を間違えては、結婚相手だけでなくご自分の交友関係も失いかねません

そこで今回は、万が一の破談の際のスマートな対応について、お話したいと思います。

  1. とにかく一日でも早く、決断をする
    一生に一度(のはずの)大事な結婚という決断です。
    それを無かったことにするというのは、結婚を決めたときよりも大きく重い決断かもしれません。
    しかし一度二人の間に「破談」の文字がちらついてしまったなら…。
    結婚式の日取りは今更伸びたりしませんし、招待客の皆様の大事な予定のことも考えて、一日でも早く決断をするべきです。
    どうしても決断が出来ない。でも迷いがある。
    そんな場合は、披露宴だけでもいったんキャンセルにしておけばどうでしょうか?
    再構築がうまく行き、入籍ができたその後であらためて、式の日程を決めて皆様を招待しても遅くはないでしょう。
  2. 余興やスピーチを頼んだ方には、出来れば直接お詫びに伺う
    普通の参列者様と違って、余興やスピーチをお願いしていた皆様は、それなりの練習時間や心労を持って式に臨んでくださっています。
    キャンセルの手続きで当事者様も忙しいでしょうが、ここは無理にでも時間を作って、菓子折りを持ってお詫びに伺うべきです。
    遠方である等、いたし方ない場合は電話でもかまいませんが、お詫びのお品は簡単でもいいのでお送りしておきましょう。
    もちろん、顔を合わせば、聞かれたくないことも聞かれますし、時にはお説教されることもあるかもしれません。
    そっとしておいてほしい…という気持ちもわかりますが、それも自分の至らなかった故のこと、と受け止めないと、破談を次の経験に活かすことはできませんよ。
  3. 一般の参列者方にも、小さなお詫びのお品を添える
    重要な役をお任せしていなかった参列者の皆様には、お詫び状の郵送のみでも問題ないかもしれません。
    しかし、上記ケースの絵美さんのように、衣装や手間を裂いてくださってたのは確かですし、ご迷惑をおかけしているのは確実です。
    モノでお詫びになるわけではありませんが、せめてもの気持ちとして、お詫びのお手紙にはお菓子などの小さい包みを添えるといいでしょう。
    その際、パッケージや見た目が華やかな洋菓子よりは、シンプルで地味目な包装の和菓子のほうが、自分の心境を伝えやすいかもしれません。

できれば経験したくない「破談」ですが、違和感を抱えたまま仮面夫婦になるくらいなら、破談の道は「英断」と言えます。
後悔のない選択と、これ以上何も失わなくていいように、ご迷惑をかけた方々へのフォローは、十分気をつけましょうね。

<今日のひとこと>
破談が「英断」になるように、事後の対応を間違えないこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の著者

tamaライター・編集

ライター兼編集手伝い
2015年2月に、準備期間2ヶ月という超特急結婚式を終えたばかりの新人。
趣味はネトゲとTRPGとプリザーブドフラワー。
(写真は手作りのフラワーリングピロー)

この著者の最新の記事

関連記事

コメントは利用できません。

ページ上部へ戻る