常識って何?参列者の服装マナー

常識って何?参列者の服装マナー

披露宴。

それはお祝いの席であると同時に、今まで違う環境で生きてきた新郎新婦の親しい人たちが一同に介し、
「私はいままでこの人たちに支えられて生きてきました」
ということを紹介しあう場でもあります。

当然、参列する側にも
「自分の招待主である新婦(新郎)側に恥をかかせないように」
という、暗黙のマナーがあるのですが…。

今回は、参列者様のマナーが原因で、結婚生活で苦労することになってしまった花嫁様、綾子様(仮名)の体験談です。


結婚式の日に私の友人席はものすごくきらびやかな服装に彩られていました。
なんだかその席だけ浮いてるくらいに華やかでした。
私的には別に気にしなかったのですが、中には結婚式にNGの純白のドレスを着ている友達までいて、夫の母親つまり義母は目が点でした。

結婚式はすごく楽しかったのです。
それに二次会も楽しくみんなでカラオケしたりして過ごしました。

しかし、問題はその後です。二次会が終わった後に部屋に戻ると義母がいて、私の友人を思いっきり侮辱しました

確かに常識はあまりないかもしれません。
でもすごくいい子たちで、私の結婚式を心から祝ってくれました。
チャイナドレスを着てくる子やキャバクラのようなドレスの子は確かにいました。
でも見た目だけで中身はすごくいい子なのです。
それなのに義母に品がないやら、物腰が汚いやら言われて腹が立ちました。
そしてそこで義母と喧嘩になってしまったのです。

このせいで、今も義母とは折り合いが悪いです。
夫もこれにはすごく頭を悩ませていて、苦労を掛けています。
それでもやっぱり義母の言ったことは許せないです。
結婚式でこんなに嫌な気持ちになるなんて思わなかったです。

私がもう少し友達にドレスのアドバイスでもしたら良かったかもしれません。
でもそれにしても義母は言い過ぎだと思います。
品が無いと言いましたが、私は結婚式後に嫁の友達を貶す義母の方がずっと品が無いと思います。
これからも冷戦は続きそうです。


<今回のケーススタディ>

綾子様、体験談をありがとうございました。

文面からも綾子様のお友達想いな面が伝わってきて、ほっこりしました。

ただ、義母様の言い方や勢いもあったと思いますが、今回の件については、綾子様も
「義母様の言い方が許せない」
と思いつつも、
「一理あるな…」
という面も、もうお分かりになっているのではないでしょうか。

今回のケーススタディでは、常識として押し付けられるだけではない、「マナー」の本当の意味について考えてみたいと思います。

そもそもマナーとはなんのためにあるのか

綾子様がお友達を大切に思っているのと同じように、義母様にも大切な相手がいます。
それは息子様である新郎様であり、その伴侶となる綾子さまであり、
「その二人を今後支え導いてくれるであろうご親戚や、上司の方」
です。

しかし、先にも述べたように、その方々はそれぞれ、今まで生きてきた環境がすべて違います。
人間が違えば
「好きなもの」「嫌いなもの」「不愉快になるもの」
その価値観はすべて違います。

『気にしなければいい。みんな違ってみんないい』

それはある意味真実ですが、人間というのはそこまで寛容かつ無関心にはできていません。

たとえばあなたが電車に乗っているとき、目の前でどうどうと隠すことなく、女性の裸の本を開く男性を見たとき、嫌悪感を抱くのは自然なことです。

「この人は今、この本をどうしてもここで読みたかったんだな、仕方ないな、当然の権利だ」

なかなかそんな風には思えませんよね?

「家まで我慢できないの!?こんな場所でこんな本を読んで、それを見せられて不愉快!」

こう思うのが当たり前です。
でももしかしたらその人は実はカメラマンで、その裸の本は自分が撮影した写真が載っていて、自分の仕事を発売後すぐに確認したい…!といてもたっても居られなくなった、仕事熱心で才能あふれるアーティストなのかもしれません。
でも、そんなことは電車に乗り合わせただけのほかの乗客にはぜんぜん分からないですし、関係ないことですよね。
綾子様がお友達を「中身はいい子たちなんです!」と言ったところで、義母様やほかの参列者に分からないのと同じことです。

少々強引な例えかもしれませんが、マナーとはそういうことのなのです。
違う価値観を持った人間同士が、なんらかの事情で一同に介さなければならないときに、

「最低限、その場にいる全員が不愉快にならないようにすりあわせた、基本的なライン」

なのです。

常識だから守る、当たり前だから押し付ける。そうではなく、

「価値観は違うけれど同じ場所に集まった人たちを不愉快にさせないための暗黙の了解」

だと考えれば、

「押し付けられて理不尽だ」と思う気持ちも多少は減るのではないでしょうか。


義母様が怒った原因は、おそらくそこにあります。

「常識がない」という理不尽な一言が耳に残ってしまいますが、それは裏を返せば

「これからお世話になる親族筋や上司の方々に対して、新婦の友人があのようなマナーを知らない格好で参列しては
『あの新婦はそういうマナーや気遣いが出来ない人間としか付き合っていなかったのだな』
『ということはきっと、自分たちだけがよければ良くて、周りに対して気を使えないのだな』
『そして、それを選んだ新郎もまた、そういう人間になってしまったのだな』

と感じられてしまう!」

そんな危機感から言葉がきつくなったのではないでしょうか。

繰り返しますが、マナーとは、今はそこまで親しくなくても、これから親しくなるであろう、そんな方々に対しての「最初の思いやり」です。


文面から察するに、新婦様はおそらくご友人方の中では早くに結婚されたのではないでしょうか。
そんな新婦様は、いわばご友人方の中での
「マナーの先輩」
になるべき
です。

起きてしまったことはもう取り返しがつきませんが、今後ご友人のどなたかのお式に参列することがあるならば、新婦様が率先して皆様に、参列の衣装マナーをお教えしてあげるといいと思います。
「常識なんだよ」「思いやりなんだよ」なんて言葉がちょっと気恥ずかしいならば、
『私はそれで失敗して、義母ともめちゃってー』
と、素直に失敗談を披露して、ご友人方に話してあげるといいでしょう。

最近は親族の集う披露宴のほかに、ご友人だけをあつめた二次会を行うことも主流です。
マナーなんか気にしない、個性あふれた着こなしによる、気の置けないお祭り騒ぎなら、二次会のほうが誰も不愉快にならずに楽しめますね。

<今日のひとこと>
マナーとは思いやりである

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この記事の著者

tamaライター・編集

ライター兼編集手伝い
2015年2月に、準備期間2ヶ月という超特急結婚式を終えたばかりの新人。
趣味はネトゲとTRPGとプリザーブドフラワー。
(写真は手作りのフラワーリングピロー)

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